この記事でわかること
- エリオット波動とは何か
- 推進波と修正波について
- 波の特徴について
バイナリーオプションやFXなどは、チャート分析して投資をすると思います。
多くの投資家は、チャート分析でエリオット波動という理論を使うことが多いです。
このエリオット波動は、長く投資をしている人からすると有名な理論です。
今回は、まだエリオット波動を知らない投資初心者さん向けに詳しく解説していきたいと思います。
そもそもエリオット波動とは何?
エリオット波動とは、1938年に米株アナリストのラルフ・ネルソン・エリオットが発見したチャート理論です。
このチャート理論では、チャートに「相場の値動きは5つの上昇波と3つの下降波」が繰り返すパターンがあるとされています。
上記の図にありますが、エリオット波動には「推進波」と「修正波」があります。
更に推進波は5つの波があり、修正波も3つの波があります。
推進波の5つの波
「1波」「2波」「3波」「4波」「5波」
修正波の3つの波
「a波」「b波」「c波」
推進波と修正波の2つで1つのパターンになるので、セットであると覚えておきましょう。
エリオット波動の基本原則
エリオット波動には、基本原則が3つあります。
基本原則
- 3波は1波と5波よりも短くならない
- 1波の始点よりも2波が下回ることはない
- 4波が1波の終点よりも下回ることはない
分かりやすく図で解説するとこうなります。
基本原則が満たされていれば、エリオット波動だと判断できその後の変動を予測しやすくなります。
ただし基本原則を満たしていても、エリオット波動じゃないこともありますのでご注意ください。
変形型エクステンション
基本的に、エリオット波動はパターンを繰り返しているわけですが、パターンを繰り返さない場合もあります。
パターンが繰り返されないことをエクステンションと言います。
上記の図では3波と5波が長くなっていますが、必ずしもエクステンションがこのような形になるわけではありません。あくまでも一例として見てください。
どれか1つでも波のパターンが変わったら、エクステンションになったと考えてよいでしょう。
各波の特徴について
推進波の5つの波と修正波の3つの波には、それぞれに特徴がありますので解説していきます。
推進波「1波」
推進波の1波は、保ち合い相場からトレンド相場へと移行した時の波になります。
投資家からすると、トレンドへと完全に移行しているのか判断しづらい状況と言えます。
推進波の中では基本的に短い波ですが、たまに長くことがあります。
推進波「2波」
推進波の2波は、1波に対しての「押し」です。
2波の動きになるのは、1波の上昇で投資家が利確をしているからです。
2波では、価格が比較的に戻ることが多く、一定のレンジ内に収まる動きになりやすいのです。
推進波「3波」
推進波3波は、価格変動が底に突いて再度トレンドへと移行しようとしている波です。
3波は、推進波の中で変動が大きく全体的にかなり重要な波になります。
3波が大きく変動しやすい理由は、投資家のほとんどが3波をトレンドであると判断して、投資を行っているからです。
バイナリーオプションだと、この3波で順張りする人が多いです。
推進波「4波」
推進波4波は、2波と似た感じで3波に対しての「押し」です。
2波の終わりで利益を確定しておきたい投資家と、明確にトレンドだと思えた投資家の新規購入によって、4波のような動きが相場で起こります。
推進波「5波」
推進波の5波は、4波で下がりきった波から今後もトレンドが継続すると判断した投資家が新たに購入したら起こる波です。
投資家たちの購入によって、5波は他の波よりも伸びる可能性が高いです。
ですが、5波は修正波に移る前の波なので、様子を見すぎるといつの間にか終わっていることがあります。
5波を確認出来たら、投資するのが良いでしょう。
修正波「a波」
修正波のa波は、推進波の5波とは別の方向へ進んで行きます。
考え方によっては、トレンドの転換と思うこともできます。
図で修正波のa波を見るとこんな感じです。
推進波の5波から修正波のa波になるのは、5波の力強さが落ち着いたと判断した投資家が利確を行っているからです。
トレンドの転換が行われているか確認するのであれば、インジケーターを使いましょう。
トレンド転換に使えるインジケーター
各使えるインジケーターについて、別記事で解説していますので、ご参考になれば幸いです。
修正波「b波」
修正波のb波は、a波とは逆に動く波です。
a波がb波になるのは、まだ5波からトレンドが継続している考えのもとに投資する人がいるからです。
一時的に盛り返しますが、推進波5波を越すほどではありません。
修正波「c波」
修正波のc波は、推進波5波まであったトレンドが終わったことを知らせる波です。
このc波を見た投資家さんたちは、今まであったトレンドがあったと判断します。
以上でエリオット波動の推進波と修正波の解説が終了となります。
まとめ
今回は、エリオット波動について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
エリオット波動は、主にトレンドが発生したのか、継続しているのかなどで役立つチャート理論だと言えます。
多くの投資家がこのチャート理論を活用していますが、バイナリーオプション初心者がいきなり活用するのは難しいと思います。
なので、とりあえずは「エリオット波動」というチャート理論があるということを頭の片隅に置くくらいで大丈夫です。
バイナリーオプションの投資に慣れてから、チャート上にエリオット波動が無いか探すようにするといいでしょう。