この記事でわかること
- 移動平均線とは
- 移動平均線を使い分けること
- 移動平均線の種類
バイナリーオプションは、FXと同じように為替レートを使って投資をするため、どうしてもFXの専門用語を覚える必要があります。
今回は、チャートの終値の平均値から今後の傾向を予想する「移動平均線」について解説していきます。
移動平均線とは
移動平均線とは、チャートの動きが将来的に上下のどちらに動くか予想するために、バイナリーオプションの投資家たちに、よく使われている指標です。
移動平均線には、いくつか種類があり、一般的に使われているのは、過去チャートの数本のローソク足の終値から平均値を出して表示したものが良く使われています。
例として、実際に使われている「5日移動平均線」を解説していきます。
5日移動平均線は、前日を含めた過去5日間のローソク足の終値の平均値を表示します。
新しいローソク足の終値が出たら、一番古いローソク足の終値を除外し、新しい方を含めた過去5日間の平均値を出すことになります。
出した5日間の平均値から、為替レートの上昇傾向や下降傾向を読み取り、今後の為替の動きを予想するのが、5日移動平均線になります。
このように何日間の平均値を出して、過去の傾向を確認し、今後の参考として移動平均線が使われています。
ローソク足の終値については、こちらの講座記事にて解説しています。
移動平均線の使い分けについて
上記で「5日移動平均線」を例にしましたが、5日以外にも20日線や25日線など他にもあります。
これらは、相場が動かない日を除いた日数のことで、5日線は1週間、20日線もしくは25日線が1ヶ月の値動きを表しています。
また、13週線や26週線といった、3ヶ月や半年の値動きの表し方もあります。
5日線や20日線、13週線などは短期線や中期線、長期線に区分したりしています。
移動平均線は、基本的に短期線+中期線+長期線で1セットとなっており、投資のやり方によって各線の組み合わせを変えて使い分けることになります。
いきなり3つの移動平均線を組み合わせるのは、さすがにバイナリーオプションから始めた初心者の投資家には難しいので、投資のやり方に合わせた移動平均線の組み合わせの例を紹介します。
短期間の場合
- 5日線・10日線・25日線
- 5日線・20日線・40日線
中期間の場合
- 5日線・25日線・75日線
- 25日線・75日線・200日線
長期間の場合
- 13週線・26週線・52週線
以上が、投資のやり方に合わせた移動平均線の組み合わせの参考例でした。
移動平均線の種類について
移動平均線は、1種類ではなくいくつか種類があります。
移動平均線で一般的に使われているのは「単純移動平均線」です。
単純移動平均線は、一定期間の全ての終値を加算し平均化したものです。
平均化の仕方によって単純移動平均とは、違う移動平均線を引くことが可能です。
移動平均線の種類は下記の通りです。
移動平均の種類
- 単純移動平均線(MA)
- 加重移動平均線(WMA)
- 指数平滑移動平均線(EMA)
- 修正移動平均線(WMA)
移動平均線の種類は、単純移動平均線を含めた4種類です。
バイナリーオプションでは、一般的に単純移動平均線を使うことになるので、とりあえず単純移動平均線だけでも先に覚えておきましょう。
移動平均線でわかる為替の傾向
移動平均線を使って、今後の為替レートの傾向を「上昇傾向」か「下降傾向」なのかを判断する方法について、解説していきます。
FXの場合だと、売買のタイミングになりますが、今回はバイナリーオプションにおいてのお話なので、「上昇傾向」と「下降傾向」の判断基準としています。
上昇傾向の場合
移動平均線を使って、今後の為替が「上昇傾向」だと判断することは可能です。
上昇する判断として、FXでは有名な移動平均線とローソク足の関係による、売買のタイミングを分かりやすくする「グランビルの法則」という、分析方法の4つパターンを活用します。
上昇傾向のパターン1
- 移動平均線が降下した後、横ばいか上向きになりかけの状態から、下から上へ抜け出した時は上昇傾向アリ
上昇傾向のパターン2
- 移動平均線が上昇している状態で、一時的にローソク足が移動平均線より下がって、再度移動平均線よりもローソク足が上昇した時は、その先上昇傾向アリ
上昇傾向のパターン3
- 移動平均線が上昇している状態で、移動平均線よりも上にあるローソク足が、下がって移動平均線に近づくけど交わることなく、再上昇した時に上昇傾向アリ
上昇傾向のパターン4
- 移動平均線が下降している中、移動平均線よりも下にあるローソク足も下降し、移動平均線から大きく離れていった時に、上昇する傾向アリ
以上が、移動平均線を使った上昇傾向の判断材料の「グランビルの法則」のパターンになります。
下降傾向の場合
移動平均線を使って、上昇傾向と同様に「下降傾向」も判断することが可能です。
判断基準として登場した「グランビルの法則」を下降傾向でも4つのパターンとして使うことができます。
下降傾向のパターン1
- 移動平均線が上昇している時に、移動平均線より上にあるローソク足が上昇して、移動平均線からローソク足が大きく離れた場合は下降傾向になりやすい。
下降傾向のパターン2
- 移動平均線が上昇しきった後、そこから横ばいや下向きの状態で、ローソク足が上から下へ抜けた場合、為替レートは下降傾向になりやすい。
下降傾向のパターン3
- 移動平均線が下降している時、ローソク足が一時的に移動平均線よりも上に出た後、再び移動平均線よりも下になるとき、為替レートが下降傾向になりやすい。
下降傾向のパターン4
- 移動平均線が下降している状態で、ローソク足が下にある場合の時に、ローソク足が上昇して移動平均線に近づくけども、交差することなく下降したら、為替レートは下降傾向になりやすい。
以上が、グランビルの法則を使った下降傾向の判断パターンになります。
上昇傾向のパターンと下降傾向のパターンで、似ている箇所が出てきますが、この時注意して欲しいのが「移動平均線の向き」です。
向きによって、上昇や下降へと向かう力が変わってくるからです。
ゴールデンクロスとデッドクロスについて
移動平均線は、期間が違う線を組み合わせてデータ分析をすることが可能です。
期間が違う線を組み合わせて使うには理由があります。
異なる時間軸で為替の傾向を把握することができるのが理由です。
また、異なる期間の2つの線が交差することを「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」と呼ばれています。
わかりにくい所があると思うので、少しだけゴールデンクロスとデッドクロスについて解説したいと思います。
ゴールデンクロスについて
ゴールデンクロスとは、短期の移動平均線が、上昇して長期の移動平均線を下から上へ抜けることの名称です。
デッドクロスについて
デッドクロスとは、ゴールデンクロスとは異なり短期の移動平均線が長期の移動平均線の上にある状態で、短期の移動平均線が長期の移動平均線の上から下に抜けることの名称です。
まとめ
為替レートの分析をするために、覚えておく必要がある「移動平均線」を解説しましたが、いかがだったでしょうか?
バイナリーオプションでは取引開始の為替レートを、判定時間終了時の為替レートが「上」か「下」なのか予想するために使うので、勝つためには必要になってきます。
バイナリーオプション初心者の方は、投資の流れを覚えたら勝率をあげる方法として、移動平均線を覚えておくと良いです。
他にもバイナリーオプションには、FX関係の専門用語はあるので今後も解説紹介をしていきたいと思います。